こんにちは!
BASEMOVEの小室佑太です。
今回は前回の続きです。
投げた時や投げた後に肩から指先にかけての痺れや痛み、ダルさや冷感が起きる胸郭出口症候群についての続きです。
少しおさらいをしておきますと、
胸郭出口症候群というのは腕神経叢という神経線維が集合した部分が三つのトンネルの間を通っているのですが、そのいずれかのトンネルが狭くなってしまうと、腕神経叢が圧迫牽引されて胸郭出口症候群は引き起こります。
なので、どのようになったらそれらのトンネルが狭くなってしまうのか知ることで予防や改善に繋がります。
それでは、今回は二つ目のトンネルについて見ていきましょう。
ちなみに一つ目のトンネルについて詳しく知りたい方は前回の記事をご覧ください!

2つ目のトンネルー肋鎖間隙
腕神経叢が圧迫牽引される2つ目のトンネルは、肋鎖間隙というところです。
この鎖骨下筋が短縮して固くなってしまうと、鎖骨と第1肋骨の間が狭くなって間に通っている神経をつぶしてしまうのです。
これ実は野球選手に非常に多いのです。
前回の投稿での一つ目のトンネルは主に姿勢の悪化が原因でしたが、2つ目の今回はなぜ野球選手に多いのでしょうか。
野球選手は利き腕が下がる
野球選手は真っ直ぐ立ったときに、だいたい利き腕の肩の方が下がっていることが多いです。
これにはいくつか理由があるので、一概にこうだから肩が下がっているとは言い難いのですが、
例えば、利き腕の方が背中の筋肉(広背筋)が発達している関係で、広背筋というのは肩甲骨に付着部を持つとも言われているので、それによって肩甲骨を下に引き下げる(下制)から、肩が下がることはあります。
さて、この利き腕の肩が下がるという現象はイコール鎖骨も下に下げてしまいます。
試しにご自身の鎖骨を触りながら肩を下げてみてください。
すると、鎖骨が下に動くのがわかると思います。
これにより、先ほどお伝えしたように肋鎖間隙が狭くなってしまうのです。
他にもこんなのが考えられます。
鎖骨の働き
投球動作では、毎回腕を上げて投げるので鎖骨が同時に動きます。
この鎖骨は、挙上・後退・後方回旋という動きがセットで起こります。
これらの動きによって鎖骨下筋が緊張するのでそれによっても肋鎖間隙は狭くなってしまうリスクがあります。
また、斜角筋群によっても起こります。
斜角筋群の使い過ぎ
投球動作では腕を上げると斜角筋群も過緊張してしまうので、斜角筋は第1肋骨を上に引き上げるのでそれによっても肋鎖間隙は狭くなって神経をつぶしてしまう可能性があります。
前斜角筋と中斜角筋は第1肋骨に付着しているのでこのようにして第1肋骨が上に引き上がって神経をつぶしてしまうリスクがあるのです。
以上、胸郭出口症候群に繋がる3つのトンネルのうちの2つ目の解説でした。
胸郭出口症候群に悩んでいる方は僕のオンライン指導で改善エクササイズを行っていきます。
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